〜サインは 心〜
その日、私は朝から年中児のAくんに「先生、今日一緒に給食たべよう」と誘われていました。「了解、じゃあ、お昼に用意が出来たら教えてね。」と約束したのです。
お昼になっても、私は年少さんたちのお世話などでなかなかお部屋にいけません。「先生、用意できたけどまだ??」と呼ばれるのですが、『まだ、ちょっと掛かるかな…』と思いつつ、「遅くなってごめんね。良かったら先にお祈りして食べててくれない?」とお願いしました。
それからしばらくして、私はほっと一息して、Aくんを探しました。
Aくんは窓側の4人席に、年長のBくん、年中のCくんと並んでお食事中。この席は人気のある席で、いつも早めに満席になるのです。お外が見えるのがいいのか、横一列の席なのになぜかいつもだれかが座るのです。「お待たせ、ごめんね遅くなって」そう言って座ると、年長のBくんが「ぜんぜんいいよ、でもぼくもう食べ終わるところだよ」と苦笑いしました。そして、手際よく片付け、テーブルを拭き、椅子を上げて、「じゃあ、ボク遊んでくる」と離れていきました。
Bくんは、お部屋をぐるーっと回ってお外へ。そこはちょうど私たちが座って食事している目の前です。窓ガラスを通して、Bくんがあそんでいる様子が見えるのです。
ひょうきんなBくんは、この日も見振り、手振りで笑わせてくれていました。そして、次に食べ終わったCくんが合流して遊び始めていたのです。こちら側では、Aくんも早く遊びたくて頑張ってたべていました。
そのとき、「あ!!」2人一緒に息を飲みました。
Cくんの剣がBくんの目の辺りに当たったように見えたんです。私は思わず腰を浮かしていました。でも、次の瞬間Bくんがさーっと棚の影に隠れたのです。『一体どうしたんだろう?』Cくんは固まったまま立ち尽くしていました。Cくんは、そーっと棚の方を覗き込みました。今にも泣き出しそうなCくん。でも、その時にこっと笑ったように見えました。そして、小走りに、Cくんも棚の影へ…。
『何が起きているんだろう??』気がきではありません。
すると、2人抱き合いながら出てくるではありませんか!
そして、こちら側で固唾を飲んで見守っているAくんと私に気づいたのかBくんは『だ・い・じょ・う・ぶ』と大きく口を動かし、そして微笑んでいたのです。
Bくん、君はしっていたんだよね!あの大きな束の剣は、Cくんが一人でつくれるようになった物だってことを!だから、君はCくんが心配しないように…と、隠れて涙を拭いていたんだね。だって、きみはあの時、真っ赤な目をしていたじゃない。
君のそのサインしっかり受け止めたよ!
君の心と一緒にね…!!
